市販されている既製品の大半はミシンによって縫製されています。しかし、インパルスでは基本的に手縫で縫製しております。ミシンに比べ何十倍もの手間と時間を要する手縫いを大切にしている理由を説明します。
1、丈夫である事
ミシン縫いは2本の糸を使い縫っていきます。片側から針を入れ、もう一方の糸をくぐらせて縫っていきます。要は片側からしか縫っていない為、糸が切れるとそこからほどけていってしまいます。洋服などで糸がほつれてひっぱるとそのままズルズルと縫い目がほどけてしまう事を経験なさったことはないでしょうか?
手縫いは1本の糸の両端に針を付けて縫っていきます。革の表裏から交互に針を入れ両側から縫っていくため、どこかで片側の糸が切れたとしても、もう片側の糸が残っている為ほどけていく事はありません。この縫い方をダブルステッチと言います。
2、切れた糸の補修が出来る
もしも糸が切れた場合は、切れた箇所だけに糸を継ぎ足し縫い直す事も出来ます。
よく擦れる箇所はどうしても糸が切れやすくなりますが手縫いなら手軽に補修が出来ます。
糸が切れた状態。
切れた糸を綺麗に取り、ひとまず留めます。
新しく糸を継ぎ足して縫い直します。
3、糸の種類
ミシンでは使えないような特殊な糸や、太い糸も使えます。色はもちろん、素材も豊富です。強度も増し、手縫いのステッチ(縫い目)はデザインのポイントにもなります。
ポリエステル製
麻製
ナイロン製
手縫いならではの魅力
手縫いは大変な手間と時間を要しますが、ミシンにはない魅力があると思います。手縫い特有のステッチ(縫い目)の雰囲気や温かみを感じて頂けたら幸いです。